大阪亜鉛鍍金株式会社

めっき皮膜と組織

めっき皮膜

めっき皮膜は、溶融亜鉛と鋼との反応によって形成されています。めっき被膜は、溶融亜鉛と鋼との反応によって形成さる合金層とその上の純亜鉛層です。合金層の厚さとその構造は鋼材の化学成分、作業条件によって決まり、最上層の純亜鉛層の厚みは浴温度、鋼材をめっき浴から引き上げる速度などにより決定されます。

めっき層の標準断面顕微鏡組織を写真に示します。

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めっき層生成の機構

めっき層生成の機構は、溶融亜鉛に浸漬された固体鋼材表面よりの鉄の溶解、亜鉛および鉄の結合による合金層の形成、合金層内部での鉄および亜鉛の拡散による層の拡大成長、これらの合金層上へ純亜鉛層の付着、最後に冷却による結晶の固化の過程にわかれます。
各温度における鉄と亜鉛の平衡関係は多くの研究者によって研究されていますが、J.Schramm(1938)による状態図が一般によく知られてい ます。

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溶融亜鉛めっき皮膜組織の物理的性質について

最上部のイータ層は柔らかく、強勒で延展性に富み、変形加工を受けても破れないのが特徴です。 合金層は4層よりなり立っています。ツェータ層は皮膜層中、最も顕著な結晶をもち、柱状組織でこれらの結晶は他の層に比べると対称性が低く、お互いに強固に結合していません。従って、この間に種々の亀裂を生じる性質があり、比較的脆い(もろい)組織です。 デルタワン層は、緻密な組織を示し、複雑な構造をもち、靱性、延性に富んでいるのが特徴です。 ガンマー層は、鉄地に接近した層で普通の場合、非常に薄い皮膜。他の層との関係でこれが認められない場合が多く、またアルファー層もガンマー層も同様にまれに見られる組織です。このように溶融亜鉛めっき被膜は電気化学的に見ると表面に近いほど活性であり、順次下の層を保護しています。また、物理的性質から見ても、表面ほど柔らかく、鉄地に近づくほど固くなるという非常に好都合な層配列になっています。

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